
※これは資産形成物語です。
1章:午前1時、誰もいないオフィスにて
「もう帰っていいですよ」
そう言われたのは、深夜1時を回った頃だった。
周囲には誰もいない。電気も自分のデスク周り以外はすでに落とされている。
エクセルの数字はにじんで見えた。
目は乾き、腰は痛み、カップ麺の残り香がゴミ箱の底から漂ってくる。
これで今日も、21連勤目。残業時間は今月だけで100時間を超えていた。
「でもまぁ、今月の給料は多いからいいか」
そう言い聞かせながら、会社の冷蔵庫からアクエリアスを取り出した。
蓋を開ける音がオフィスに虚しく響いた。
2章:「お金がある」=「幸せ」ではなかった
給料日は、いつも気分がいい。
残業代でいつもの1.5倍近い振り込みがあった。
でも──。
使い道は、いつも決まっている。
- 疲れを取るための栄養ドリンク
- タクシー帰宅
- 疲弊した週末のウーバーイーツ
- コンビニで買った使い切りの贅沢
「これ、なんのために働いてるんだっけ?」
ふと気づいた。
“稼いだお金”は、“また働くための燃料”に消えていた。
3章:きっかけは、「人生を、作れ。」というブログ
疲れ果てたある夜、スマホを見ていると一つのブログが目に入った。
「資本主義社会では、働くだけでは抜け出せない」
「あなたの給料は、労働力を再生産させるコストにすぎない」
「資本を持て。資本家になれ。」
衝撃だった。
今まで「いい会社に入って頑張って働くのが正解」と思っていた。
でもそれは、ラットレースの中を走るだけだったのかもしれない。
4章:初めての投資信託購入ボタン
その週末、証券口座を開設し、S&P500のインデックスファンドに1万円だけ入れた。
小さな一歩だった。
でも確かに、自分の未来を「働いて稼ぐ」から「お金を働かせる」へとシフトさせた瞬間だった。
「残業100時間で手に入れたお金を、もう搾取されるために使うのはやめよう」
- 株式を買えば、世界中の企業が自分の資本を増やしてくれる
- 配当金が、残業しなくても入ってくる
- 積立投資は、土日も、寝ている間も資産を育ててくれる
“自分のために働いてくれる兵隊”を、1人ずつ増やしていくような感覚だった。
5章:1年後、見える景色が変わり始める
気づけば毎月の投資額は、残業代の一部を使って10万円になっていた。
資産は100万円を超え、評価益も数万円ついていた。
「このお金は、もう“働かなくても”稼いでくれているんだ」
かつては、働いて、使って、消えていく日々。
今は、働いたお金が“資本”になり、時間を買い戻し始めている。
エピローグ:人生を変えるのは、労働ではなく、意志
残業100時間の先にあったのは、使い果たされる人生の絶望だった。
でもそこから抜け出す道が、確かにあった。
それが、「資産形成」という、もう一つの人生の設計図。
資本主義に生きる私たちが持つべき問い。
「あなたは今、資本を買っているか?」
答えが「YES」になったとき、人生は少しずつ変わり始める。
こちらもどうぞ↓