「残クレ=情弱」は本当か?──アルファードを例に考える、賢い資産形成の視点

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YouTubeの「残クレアルファード」が世間を賑わしています。私も聞きましたが、完成度が高くて何度も聴いてしまいますね!

この記事は残クレでアルファードを購入した方の擁護記事になります。

ちなみに私は資産7000万円くらいですが、残クレでディフェンダー買ってますからね。

「残クレでアルファード買うとか情弱の極み」……本当にそうか?

ネットでたびたび目にする煽り文句のひとつに、「残クレで高級車買う奴=情弱」という言説があります。なかでも槍玉に挙げられやすいのが、トヨタの高級ミニバン「アルファード」。

「どうせ維持費もかかるし、値落ちするだけなのにローンで買うなんてバカのやること」「見栄張りの借金地獄」──そんな声が一定数あるのも事実です。

ですが、本当に残クレ=情弱なのでしょうか?

結論から言えば、残クレは戦略的に使えば非常に合理的な選択肢になり得ます。そして、むしろこうした「情弱煽り」に流されてしまう人こそ、お金に対する視野が狭く、資産形成において損をしている可能性があるのです。

この記事では、アルファード×残クレという現代的テーマを切り口に、「お金の使い方」「ローン活用の賢さ」「手元資金の運用法」といった資産形成に直結する戦略を、30代男性の視点から紐解いていきます。

なぜ「残クレ」はバカにされるのか?

残価設定ローン、通称「残クレ」とは、あらかじめ数年後の車の下取り額(残価)を設定し、その分を差し引いた金額でローンを組む仕組みです。月々の支払いが少なく抑えられることが最大のメリットですが、次のようなデメリットがあることから批判の的にもなりやすいのです。

  • 総支払額が高くなる(=金利がかかる)
  • 残価を支払わなければ所有権は移らない
  • 契約終了後に乗り換えを繰り返せば永遠にローン状態
  • 「見栄のための高級車」という印象を強めがち

つまり、「短期的な負担減の代償として、長期的には割高」になるという構造を批判する声が多いのです。さらに、こうした構造を理解せずに飛びついてしまう人も一定数いるため、「残クレ=情弱」というレッテル貼りが起こりやすくなっています。

たしかに、仕組みを知らずに買うのは問題ですが、仕組みを理解したうえで“戦略的に使う”人にとっては、残クレはむしろ武器になり得るのです。

手元の現金こそが資産形成のエンジン

資産形成の基本は、「いかに手元に現金を残すか」にあります。

例えば、アルファードを現金一括で買ったとします。グレードやオプションにもよりますが、新車で500〜700万円。これを一括で支払った場合、あなたの資産からは一瞬で数百万円が消えます。

では、これを残クレで購入した場合はどうでしょう?

仮に頭金100万円、残クレで月額5万円を5年払い、残価250万円という契約をしたとしましょう。月々のキャッシュアウトは抑えられ、手元には400万円以上の現金が残ります。

この400万円を年利5%のインデックスファンドで10年間運用すれば、約650万円になります。しかも、これは“支払ったつもりの車代”を運用しただけの話です。

一方、現金一括で車を買ってしまった場合、そのお金は車という“減価するモノ”に変わり、10年後にはほぼゼロになります。

この差は歴然です。

車の価値は下がっても、お金は働かせれば増える。これが資産形成の基本原則です。

資産形成に向いている“戦略的残クレ”とは?

もちろん、残クレをおすすめできるのは、「なんとなく買う人」ではありません。次のような“資産形成の視点”を持っている人に限られます。 

1. インフレ耐性を理解している

現代は緩やかなインフレ時代。現金を持っているだけでは、その価値が目減りしていく時代です。一方、車(特にアルファードのような人気車種)は値落ちがゆるやかで、数年後の残価が高く見込める特徴があります。

つまり、ある種の「インフレヘッジ商品」として車を活用することも可能なのです。

2. 超低金利のローンを活用できる

残クレはキャンペーンなどで1%未満の低金利で提供されることがあります。これは銀行の定期預金よりも圧倒的に安い“資金調達”です。

この安い利息で借りたお金を、利回り5%の資産運用に回す。これが、資産形成の王道である「借金レバレッジ」です。

3. “浮いた資金”を本当に運用に回せる人

一番重要なのは、「残った現金をどう使うか」です。これを無駄遣いしてしまうなら、残クレの意味はありません。残クレのメリットは、あくまで運用前提のキャッシュ確保にあります。

その資金を、

  • インデックスファンド
  • 積立NISA
  • iDeCo
  • スモールビジネス投資
  • スキルアップの自己投資

などに回すことで、あなたの将来の資産は雪だるま式に増えていくのです。

なぜ“現金一括信仰”は危険なのか?

「借金は悪、ローンは損、車は一括で買うのが正解」──そんな価値観は、親世代までの常識です。

ですが、現代は低金利時代かつインフレの時代。キャッシュの効率的な使い方が問われる時代です。むしろ、現金一括でドンと支払ってしまう方が、資産形成の観点ではリスクとも言えます。

たとえば病気、事故、転職など、人生には突発的な資金需要が常に潜んでいます。手元に現金があれば対応できますが、車に変わったお金はすぐには戻せません。

現金とは、自由そのものです。

それをいかに残すか。

そして、その自由を未来の自分のために働かせるか。

その視点が、30代男性にとって極めて重要なのです。

まとめ|「お金を使う思考力」が、これからの差を決める

アルファードを残クレで買う。

この行為だけを見れば、たしかに「見栄っ張り」「浪費家」に見えるかもしれません。

しかし、本当の問題はそこではありません。

「自分が何にお金を使っているか」

「それは将来につながるのか」

「支払った分の価値を、どう取り戻すか」

ここまで考えている人にとって、残クレは“ただの支払い方法”ではなく、資産形成のひとつの手段となります。

そしてそれは、アルファードに限った話ではなく、人生におけるあらゆる選択に通じます。

思考停止でお金を使うか。

それとも、思考を働かせてお金を活かすか。

この差が、10年後の自由と幸福を決定づけます。

最後に:お金の使い方こそ、あなたの人生戦略である

あなたがアルファードを残クレで買ったとしても、それが「見栄」ではなく「目的」に基づいた選択であれば、恥じる必要はまったくありません。

資産形成とは、単に貯金を増やすことではなく、「選択肢を増やすこと」です。

そして、その第一歩は、お金の使い方を“考える”こと。

ぜひこの記事を通じて、「残クレは情弱の証」などという浅い言説に流されず、自分の頭で考え、自分の未来のために賢くお金を動かす視点を持ってください。

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