
※これは資産形成物語です。
貯金はある。浪費もしない。
でも、増えない。
それがずっと、モヤモヤしていた。
「投資か……やっぱり怖いよな」と思いながら、数年が過ぎた。
そんな自分が、ある日ふと思い立って、NISAでインデックス投資信託を買ってみた。
やってみたら拍子抜けするくらい簡単で、何より「お金が働いている感覚」が妙に心地よかった。
これは、そんな小さな一歩の話です。
手取り29万円。特に不満はないけど…
33歳、独身、都内の中堅企業でサラリーマンをしている。
手取りは月に約29万円。ボーナスもそれなりにある。
毎月の生活費を差し引いても、5〜6万円は貯金に回せている。
けど、その貯金は1年経っても、3年経っても、ただ数字が積み上がっていくだけだった。
「これ、何か間違ってるんじゃないか?」
そんなことをうっすら考え始めたのは、会社の後輩が「NISAで積立やってますよ」と話していたのを聞いた頃だった。
新NISA?インデックス?意味不明だけど…
「NISAって、あれだよな。投資が非課税になるやつ…?」
そんな曖昧な知識のまま、スマホで検索してみた。
色々出てきたけど、正直、最初はよく分からなかった。
でも、「少額からOK」「国が後押ししてる」「ほったらかしでOK」というワードがやたら目についた。
なかでも惹かれたのが、「インデックスファンド」という言葉だった。
S&P500?全世界株式?
なにやらよく分からないが、「世界中の企業の平均に投資できる」という考え方は、なんだか合理的に思えた。
気づいたら、証券口座を開いていた
楽天証券で口座を開設した。
手続きは拍子抜けするほど簡単で、スマホだけで完結した。
翌日、NISA口座を有効化して、初めての投資信託を選んだ。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」
無難で、王道。でもそれでいい。
月3万円の積立。最初はちょっとドキドキしたけど、設定してしまえば、それで終わりだった。
働かずにお金が増える感覚
積立を始めて2ヶ月。
評価額は少し上下しながらも、数百円〜数千円の「利益」が出ていた。
もちろん、相場が悪くなればマイナスになることもある。
でも、不思議と焦りはなかった。
なにもしないことが正解、というこの投資法には、変な安心感があった。
たとえば土曜の朝、家でコーヒーを飲みながらアプリを開いて、
「おお、ちょっと増えてる」と思う。
たったそれだけで、何かが違って見える。
お金が、ただ眠っているだけじゃなく、“働いている”という実感があった。
「投資をしている自分」が、ちょっと好きになった
今の自分にとって、インデックス投資は「夢を叶える手段」ではない。
でも、「自分の未来をサボらず考えている」そんな感覚を持てるようになった。
それだけで、少し生き方に芯が通ったような気がした。
結論:NISAで買うインデックスファンドは、未来への最初の一歩だった
- 投資はギャンブルじゃなかった
- 市場全体に投資するだけでよかった
- NISAという制度は、思っていた以上にありがたかった
あの日、ふとスマホで検索して、証券口座を開いて、積立設定をした。
たったそれだけのことで、「将来が変わるかもしれない」という希望を持てた。
資産形成って、案外“静か”なものなのかもしれない。
騒がず、焦らず、コツコツと――。
そんな時間を、ようやく歩き始めた気がしている。
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