
「主体性がない」「自分で考えて動け」
そんな言葉が飛び交う現代の職場。
でも、ちょっと待ってください。
“言われたことをやる”って、そんなにダメなことですか?
今、労働の現場では「インフレ」が起きています。
業務量も、スキルも、メンタルも、「求められる水準」がどんどん上がっている。
そして、気づけば──
“ただ働くだけの人間”が、生きづらくなっているのです。
労働の「インフレ」はこうして起きている
今の職場を見渡せば、「普通の社員」に求められるハードルは驚くほど高いです。
- マルチタスクは当然
- 成果とスピードの両立
- 常に改善提案
- 対人スキル、調整能力、メンタルの強さも必要
一昔前なら「優秀な一部の人」が求められていたことが、
いまや“全員に当たり前に求められる”水準になっています。
この“求めるだけ求める”状態が、まさに労働のインフレです。
「自分で考えて動け」が雑に使われすぎ
「自分で考えて動け」という指示。
これ、便利そうに見えて、責任の押しつけである場合も少なくありません。
本来、仕事はこうあるべきです:
- 上司が業務を明確に指示
- 部下はそれを正確に遂行
- 問題があればフィードバックし、改善
つまり、「指示通りに動く」は、
“立派な労働”なんです。
“主体性”という言葉で、
無限に努力を要求する文化になっていないでしょうか?
労働者は本来、「従う」側である
すべての人が企画屋になり、発案者になり、リーダーシップを持つ必要はありません。
むしろ、企業においての役割ははっきりしていて、
「指示されたことを正確にこなす」ことが価値になるポジションも多いのです。
それを「指示待ち人間はダメ」と切って捨てるのは、
組織の設計ミスを労働者に押しつけているとも言えます。
努力に終わりがない社会に疲れていませんか?
労働のインフレが進む社会では、
「もっと頑張れ」「もっと気を利かせろ」「もっと結果を出せ」が止まりません。
結果を出せば、
→ もっと上を求められる。
結果が出なければ、
→ 能力不足で切り捨てられる。
それって、ずっとアクセルを踏まされてる車みたいな状態です。
壊れるのは、時間の問題。
まとめ:「求めすぎ社会」で、あなたが壊れる前に
- 「主体性がない」と責められた
- 「指示待ちじゃダメ」と詰められた
- 「もうこれ以上できない」と感じた
そんなあなたに伝えたい。
あなたは悪くない。
本来、労働者とは「指示されたことを丁寧にこなす存在」。
“何でも屋”にされる筋合いは、ありません。
「インフレした労働環境」に適応しすぎないでください。
無理に合わせすぎると、あなたの心がデフレしてしまいます。