
SNSを楽しんでいるつもりが、実は立派な「労働」をしている。
そんな視点で世界を見直してみると、資本主義の仕組みが浮かび上がってきます。
庶民がせっせと投稿する構図
Twitter、Instagram、YouTube、TikTok。
誰もが毎日のように投稿し、写真や動画、文章をアップしています。
「自分を表現するため」「趣味を共有するため」「ちょっと小遣い稼ぎのため」――理由はさまざまですが、その根底には “投稿という労働” が存在します。
庶民が自発的にコンテンツを作り、投稿という形で労働を提供しているのです。
大企業は「勝手に働いてくれる労働者」を手に入れている
プラットフォームを提供する大企業(Google、Meta、Xなど)は、何をしているのでしょうか。
彼らはただ「場所」を用意しているだけです。
そこに数十億人規模の労働者が勝手に集まり、無料でコンテンツを生産し、勝手にユーザーを呼び込みます。
そして大企業は、その集まった人々に広告を表示することで莫大な収益を得るのです。
労働者(投稿者)は小銭を稼ぎ、大企業は巨額の利益を稼ぐ――。
まさに資本主義の縮図そのものです。
労働と報酬の非対称性
SNS投稿者の多くは、収益をほとんど得られません。
YouTubeの収益化条件は登録者1,000人以上・総再生時間4,000時間以上。
InstagramやTikTokでも、稼げるのはごく一部の「インフルエンサー」だけです。
しかし、大企業はどうでしょうか。
彼らは投稿の内容が面白いかどうかに関わらず、投稿そのものが存在する限り広告枠を売ることができるのです。
つまり、労働と報酬は完全に非対称。勝者は常にプラットフォーマーです。
資本主義の縮図をどう生きるか
この構造を否定することはできません。
むしろSNSに限らず、現代社会の多くは同じ仕組みで回っています。
- 労働者が働く → 企業が利益を上げる
- SNS投稿者が投稿する → プラットフォームが利益を上げる
違いは、自覚しているかどうかです。
自分が投稿という労働をしていることを意識できれば、戦略を変えることができます。
小銭稼ぎのために投稿するのか、それとも自分のブランドを築くために投稿するのか。
同じ「労働」でも、目的を明確にするだけで未来の価値は大きく変わるのです。
まとめ
SNSへの投稿は、単なる娯楽ではありません。
それは立派な労働であり、大企業が莫大な利益を得るための「燃料」でもあります。
資本主義の縮図の中で、私たちは今日も投稿を続けています。
問題はただひとつ。
あなたは“小銭を稼ぐ労働者”として投稿するのか、“未来をつくる資産”として投稿するのか。
その選択が、あなたのSNS人生を大きく分けるのです。